どうも扇動者になりやすい。口が立つせいか、エチュード的に本気になってしまうせいか、ディベートの類いが異常に得意だ。
あんまり得意なので、最近は力半分でかかるようにしているのだが、それでもふとした瞬間にみんなの意見を見事に変えてしまうことがある。さもはじめからみんながその気だったように、わたしの意見が大勢になってしまうのだ。
ちょっとみなさん流されやすすぎやしないか、そう思ったりする。
そう、大抵の場合、それは流されているだけなのだ。
だからわたしが居なくなると、途端に揺らぐ。そこに別のひとが難を示そうものなら、「やっぱりわたしたちには無理だ、翠ちゃんが引っ張っていってくれるなら別だけど」になる。
これが堪らない。
ここ数年、ずっとそんなことに悩んでいる気がする。
前の劇団を辞めたのもひとつにはそれに疲れたからだ。
もっとプロ志向の集団に行けば、各人が自立していてそんなことも無くなるだろうと思っていた。
だけど、今の学校でも事態は変わらず…。プロの卵であってプロではないから、そう云って慰めてくるひとも居るけれど、やっぱり切ない。
わたしにもっと気力があればいいのかもしれない。扇動した分、責任もって最後までみんなを引っ張ればいいのかもしれない。
それができれば本当は一番良いのだろう。
だけどそこまでやれないのは、余裕がないと云うよりやりたくないのだ。
何故だろう。
たぶん、そこまでの情熱がない。
何に?
その集団に。相手に。やっていることに。
…自分に。
だめぢゃん!
無気力期のようだ。
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