13、14と二日間、最後のお休み。衣装・小道具の買い出しから美容院まですべて済ませてくださいという意味を含んだお休み。だからお休みなのにお休みではない。

マブイの流出が激しい。
意識を逸らせると、意識ごと何物かに乗っ取られしまいそう。
眠りに引き寄せられ、眠るとESPの夢ばかりを見る。

ジムというESPの成果ばかりを見せ付けられた。

霊視して建てた家だとか、

チャネリングして作ったエプロンだとか。
(それにしてもなぜ、エプロンなんかを作るのだろう)

しかもエプロンは、あまりの使い勝手の良さに、その後、賞まで受賞し、一大ブームになる。

起きても現実世界には戻れない。

貞子に意識を奪われそうになる。

前に、お風呂の中でわたしの意識を乗っ取った貞子。
隙をうかがって背中にぴったりと貼りついた恨みの思念の恐怖がわたしを捉えて放さない。わたしはきっと貞子のような残留思念にひどく近い場所に居るのだ。貞子、という姿で見えるのは、わたしがその形を与えてしまっているだけで、実際のところはただの想いなのだろう。それはときに呪いとも呼ばれるものだが、それ自体は単なる意識だ。
それに感応しないように気をつけねばならない。それらは容易にわたしの理性を凌駕して、わたしの全存在を奪ってしまいかねないから、

それにしても、どうも精神世界のほうに比重が傾いている感じ。
どうにもうまく躰が動かず、意識が容易に浮遊する。

通常所要時間の3倍以上の時間をゆうにかけて、ようやくつ○ばに帰還。
なにしろ、起きて友人の家を出るまでに3時間、10分の駅までの道のりに30分もかかるのだ。
ほとんど廃人。ほとんど浮遊霊状態。

友人と待ち合わせてカラオケに雪崩れ込み、シャウト系の歌をたくさん歌ってようやくひととき意識を取り戻す。それすらほんのひととき。

わたしはどうしてしまったのだろう。
苦しいというより、なんだかものすごく心許ないのだ。
息をしていること、歩いていること、考えていること、そもそも生きていること。
すべてがとてつもなく、心許ない。