ユニクロに行った。最近、冬にはいつもそうであるように、
ユニクロにはやたらと人が多かった。
その前にごはんを食べに行っただけで、既に息が上がっていたわたしは、
当然のように具合を悪くし、選んでいる母を余所にベンチにへたり込む。
そのとなりに、男の子がいた。
しきりとわたしに興味を持って話しかけてくる。
心障なんかやっている身にはその手の子に見えてしまうほどの執拗さで。
わたしも弱っているのだけど、ことばを返す。
執拗な応酬が続く。
けんかしてるのかと思った。
後で母がそう云っていたのだけど、確かにそう見えるようなやりとりだったと思う。
すごく特殊な、コミュニケーションだったのだ。
だけど、あれは本当に濃密なコミュニケーションだった。
その証拠に10分くらいは話した後、帰ることになった少年は、
何度も振り返って手を振ってくれた。
彼にはわたしがまだ彼から目を離していないことがわかっていたし、
わたしには、彼がまだ振り返ることがわかっていた。
そんなコミュニケーションというか、関係ををわたし達は既に確立していたのだ。
それにしても。
翠は今、生まれたばかりの赤ちゃんのような感受性を持って世界と対している。
そう云われるのだけど、
3歳の子どもとあんなに話が合うようぢゃ、あながちそれが喩えでもなく思えてくる。
でも、良い体験をさせてもらったと思う。お互いに。
わたしたちはあの瞬間、とてもリンクしていたのだ。
お互いに倦んでいたし、お互いにそれをわかりあっていた。
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