小説の参考資料として読んでいる本がものすごく面白い。
「妻妾論」という、かなり古い本。
法律家が書いた婚姻論なのだが、法律の本とは思えないほどの面白さなのだ。
まず、旧字体(旧仮名遣い)。
わたしにとっては、それだけでも”萌え”である。
素敵表記を発見する度に、内容と関係なく、
「うお~~~!! かっこいい! こう書くんだ~~」と
もだえてしまう始末。
それに、作者が頗るかっこいいのだ。
家制度バリバリの旧民法の時代に、
こんなに公正たろうとする法律家が存在しえたのか!!!と
感動せずにはいられない。
今の法律家でも、こんな人はそうそういないんぢゃないのかなぁ。
なにしろ、
「社会には現実に強者弱者が存在している。
法律が仮に、その現実に目を瞑ったなら、
それはすなわち、強者の暴力に手を貸すことになるのである。」
とキッパリと言い切っていらっしゃるのだ。
お見事。最高。
そうしていつのまにか、小説のためにという当初の目的をすっかり忘れて、
昂奮しながら、読み進めているわたし。
でもそれも仕方がない気がするくらい、ほんとうに面白いのだ。
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