落ちている。
***

[墜ちてのち]
ざわざわする
施設に暮らす限り、わたしの人生は待つことだ
食事を、トイレを、ベッドに上がるのを
毎日毎日、わたしは待つ
想いは、
動かない手足に降り積もってゆく
動かない躰に降り積もってゆく
躰の奥底で、
切ない竜が声にならない叫びを上げはじめる
哀しい竜が禁じられたうたを歌いはじめる
何処にも行けない
囚われている
縛りつけられている
この地上に
1Gの軛(くびき)がわたしを地面に押しつけている
それでも
心は空を翔べると
信じられる無邪気な朝もあるけれど、
思いこめる無謀な夜もあるけれど、
今は
そのような奇蹟は酷く遠い
そんなとき、
わたしは遙かな死について考える
或いは、死ねなかった可哀想な女の子のことを考える
可哀想に
遙かな世界に旅立つ代わりに
こんなところに墜ちてしまった

***
施設のスタッフとうまくいっていない。
もともとはわたしが悪かったのだけど、わがままをしてあるスタッフを酷く怒らせてしまった。
そのスタッフに同調するように他のスタッフからも嫌味を云われるようになってきた。
たぶん、わたしがびくびくするから、面白がっているのだと思うけれど。
でも、頼まないとなにもできないのがつらいところ。