ミカちゃんを怒らせてしまったので、連れて行ってもらえないかと思われたけど、病院の日だった。
通販したジャンスカを着て行った。
先生がカンファのときに施設のスタッフに見せる本を貸してくれた。
高機能自閉症の本。
薬が減った。
「しをらしく理解を求めなきゃいけないよ。」
カウンセリングはミカちゃんを怒らせたことを話した。
お金をコントロールすること。
気持ちをコントロールすること。
わたしは前者が苦手、後者ができる。
だけど恋人には可能なそれがミカちゃんに対してはできない。
彼には彼の人生がある、カウンセラーに云われた。
帰り道、ミカちゃんが云った。
「先生に云われたこと、覚えとう? 一番大事なことは何やった?」
「しおらしく?」
「そうそう、忘れんでよ。」