2008.08.01.
眼科に定期健診に行った。視力も視野も、余り変わってないそうだ。つまり、悪化もしてないけど、善くもなっていないと云うことだ。
お昼ご飯に天むすを食べた。弟が髪を洗って呉れた。
夜、友達に写真を送ろうと思って、弟に撮って貰ったのだけど、その時に弟が、車椅子なんかじゃ撮らんっちゃ、とわたしを背もたれしかない椅子に座らせた。それで一枚、写真を撮ったのだけど、その直後、横から地面にダイブした。顔面から落ちて、右の頬を強打した。
「もう死ぬかも知れん。」と弟に云ったら、「ぢゃあ、僕、殺人者やね。」と。「介護疲れ。」「あはは、生きとって。明日の夕方、会えるのを愉しみにしてます。」弟が冷えピタを買って来て呉れた。
2008.08.02.
眠ったら、もう目が醒めないんぢゃないかと、覚悟していたのだけど、普通に目が醒めた。
クア アイナのアボガドバーガーが食べたい。
わっしょい百万夏祭りがあっていたらしく、弟が梅が枝餅を買って来て呉れた。わたしが一口食べるあいだに、弟が一個食べ終わってしまった。「全然食べれん。」と笑っていたら、「120円で、そんだけ笑えたら、幸せな人やね。」と笑われた。
弟が髪を洗って呉れた。
2008.08.03.
昨日の帰りがけに弟が「明日、午前中、来れたら、来るね。」と云っていた。「起きれんかったら、来ないと?」とわたしは訊いた。「いや、お姉ちゃんの顔が見たくなかった時とか。」それで、今日は、来なかった。今日は、夜まで誰も来なかった。
お父さんが髪を洗って呉れた。
親友に手紙を書き終わった。
2008.08.04.
江國香織の「いつか記憶から零れ落ちるとしても」をデイジー図書で聴き終わった。二回聴いた。
頭のCTをとった。念の為。
今、わたしは冷えピタを貼っている。それで、思い出したのだけど、大学入試の時、試験が始まる直前、「熱があるので、冷えピタを貼ってもいいですか?」と云う受験生が居た。それをお父さんに云ったら、「妙なタイミングで妙なこと、思い出す人やね。」と云われた。一瞬、その受験生のことかと思ったのだけど、どうやらわたしのことらしかった。
お父さんとおかきを食べた。
今日も弟は来なかった。「わたしの顔、見たくないんやか?」とお父さんに云ったら、「見たくないんやろ、腫れが引くまで。」と、云っていた。
2008.08.05.
友達に手紙を書いていた。
谷山浩子の「意味なしアリス」と云う歌をエンドレスで聴いている。この歌は、凄く面白い。例えば、こんなの。「アリスはそこで待っていた 二時間 二ヶ月 二千百万年 それでも芋虫は帰らない どうしていいのかわからなくなって アリスは試しに キノコと寝てみた」と云う歌。それに続くフレーズが「それは全然 意味がないアリス 何をやってるのかわからない まるで全然 意味がないアリス 意味がないアリスがそこにいる」。前述した分の二番はこうだ。「なにしろ何にも聞いてない そもそも興味を持っていない 頭に来たよもう アリスは 公爵夫人の頭を持って 鍋にぶち込んで キノコと煮てみた」と云うのだ。「ずっと同じ曲ばっかり聴いてたら、頭がおかしくなるよ。」弟が云う。この曲に関しては、それも頷ける。
2008.08.06.
作業療法の実習生がアニメヲタクで、わたしが声優の卵だったと云ったら、ヲタ話が通じると、判断したのかも知れない。今日の話題はエバだった(ウの点々が出ない)。新劇場版のBOXを買った時に、フィルムの切れ端が入って来るんだけど、彼のはシンジ君の目のアップ3コマだったらしい。「目標をセンターに入れて、スイッチのとこですよ。」わたしは爆笑した。
弟に公募ガイドを読んで貰った。公募ガイドは善い。夢膨らむ。
親友から、ポストカードと手紙が届いた。
2008.08.07.
作詞したゲーム「ルーデシア」のオープニングムービーが届いた。滅茶苦茶かっこいい。
もし、これを読んでいる人がいたら、ルーデシアで検索してみてください。出て来るかな。それくらいが、今、わたしが生きている証しなのです。
2008.08.08.
午前中、わたしがスタンディングテーブルに立っていたら、作業療法の実習生のT君が「目標をセンターに入れて、スイッチ。」と囁いて、通り過ぎて行った。わたしは爆笑した。
今日は、誰も来なかった。
2008.08.09.
冷水峠と云う地名がある。お父さんがそこを通りながら、名言を思いついたらしい。曰く、「年寄りの冷水峠」。「今年一番の名言だと思うっちゃ。」と云っていた。
弟が髪を洗って呉れた。
文学賞の為に、エッセイを書いている。
Mちゃんが、ドトールのスイートポテトを呉れた。わたし、別に、ヘンゼルとグレーテルのおばあさんぢゃないよ。太らせて食べようって云うんぢゃないよ、と云っていた。
2008.08.10.
デイジー図書で、江國香織の「ウエハースの椅子」を聴き終わった。もう一個聴こうとしたのだけど、デイジー図書を再生する機械―わたしは、黒い機械と呼んでいる。―の調子が悪くて、聴けなかった。何しろ一分間があって、漸く一文吐き出すと云った具合だ。
今日は昼前に、弟が来て、髪を洗って呉れた。
わたしは孤独と仲良しなので、容易く孤独になってしまう。例えば、書きかけの手紙を、誤って削除してしまった。それだけのことで。ゴミ箱から元に戻す。それだけの作業がわたしには出来ないのだ。弟は、明日の夕方まで来ないだろう。
2008.08.11.
高校時代の友人に手紙を書き終わった。
弟とお母さんが三時頃来て、リハビリを見学した。
「緋牡丹博徒」と云うDVDを途中までだけど観た。藤純子と云う人が出ていて、凄く綺麗だった。「親切なクムジャさんのイ・ヨンエに似たタイプの美しさだと思った。
誤って削除したファイルを復旧して貰った。
2008.08.12.
お父さんがモスバーガーのポテトを買って来て呉れて、ミルクティーを飲みながら、それを食べた。
「お父さんに会いたかった。」わたしが食べながら、云う。「何で?」父親が訊く。「何でって云われても。」わたしは困って、口篭る。わたしがそう云うのは、初めてではない。父親はその度に「何で?」と訊き、わたしを困らせる。
2008.08.13.
外出して、謝々と云う餃子屋さんに行った。天津飯と水餃子を食べた。それから、点字図書館に行った。その後、珈琲館に行って、トーストを食べた。
お父さんが髪を洗って呉れた。
2008.08.14.
デイジー図書で、有島武夫の「生まれ出ずる悩み他読んでおきたい日本の名作」と「どんぐりと山猫、雪渡り他読んでおきたい日本の名作」(宮沢賢治)を聴き終わった。
お父さんが髪を洗って呉れた。
親友から手紙が届いた。
2008.08.15.
今日、家族は、生まれることなく死んだ弟のお寺に行ったそうだ。わたしは、ずっとホロコーストサバイバーの証言を聴いていた。
お萩を食べた。
お父さんが髪を洗って呉れた。「緋牡丹博徒」を最後まで観た。