HOSONO THEATER~細野晴臣の映画音楽堂~
http://www.h-theater.com/

【入場料金】
一般・大学・専門学生1300円/会員・シニア1000円/高校生800円
劇場:ユーロスペース2
期間:2006/06/24-2006/06/30
上映時間:9:05PM-

初日に行ってきました。映画上映企画です。実はわが最愛の弟が企画者の一人なので、企画の発足当初から一緒に作業を手伝ったりアドバイスをさせてもらって個人的に一緒に歩んできた企画です。

ということで、皆様にお勧めします。
初日行ってみて、安心してお勧めできると思いましたので。かなりいい企画になっていました。
いい企画なのに、あまりにみんなが素朴すぎて全然宣伝もうまく行っていない様なので、宣伝してみます。

凄く愉しませてもらったので、応援するのがわたしの責任だと思うのと、かなりいい企画だったのでみんな余裕があったら味わったほうがいいよ、と思ったからです。

個人的には役者としてかかわったレパートリーシアターと同じくらい、そしてレパではあまり役に立たないわたしですから、ある意味レパ以上に手をかけた企画でもあります。映画も音楽も若者の有志での映画祭の運営も、ある意味慣れない舞台よりもわたしの専門分野に近くて、馴染みのあることなのです。

わたしのしごとは表向き、舞台に立つこと。
が、実は舞台に立つことには大して夢を抱いていないことも歴然としてある事実だ。
わたしの才能がいくらそっちに向いていたとしても、わたし自身の素材を使って舞台の上での表現ということに向かってすべてを昇華していこうという発想が肝心のわたし自身にあまりないからだ。
舞台という空間は凄く好き。観にいくのも好き。やるのはあまりすきぢゃないけど、舞台の上で得られるものにはいつも感謝する。

でもたとえば、舞台と映画とどっちがいいかみたいな感じで劇団の人が映画を軽視していたりするのは、ちょっとついていけない。
商業主義にまみれるのが俗悪だなんて、ばかばかしすぎるから。

もちろん演劇人で役者志望の人たちが、映画での端役より、舞台で確実に生きるひとりの人間をやりたいと思う気持ちはわからなくない。わたしも無心に歌ってるとき、いろいろもがきつつもそんな気持ちになるから。
レコーディングをしながら、いつかまたライブとかやりたいなと思うのも似た気持ちかもしれない。

さて、肝心の映画祭のレビュー。
今日は、「宵待ち草」+佐野史郎さんトークイベント
ということで、混乱を招いてはいけないからあんまり宣伝しないほうがいいかなと思って宣伝を控えていたのだけど、意外とみんなこのおいしいプログラムに気づかなかったのか、同じようにおいしいプログラムがこの日は他所でもたくさんあったため(たとえばお隣には松尾スズキさんが来ていた)気づいた人も他に行ったのか、特に混乱もなく。整理券も19時過ぎにとって50番だったので、ちょっと油断して遅刻しそうになって逆に慌てた。

客層が、なんか馴染みのある客層でした。みんな愉しみに来ている人たち。細野ファン、映画ファン、音楽ファン、佐野ファンといろいろいるんだろうなというかんじの客層で、映画館の雰囲気が凄くあたたかった。あ、ユーロファン(ユーロビートではなくユーロスペースね)もいるだろうな。
映画自体が凄くよかったので、上映後はもうすっかりオーディエンスがのっていたので、主催者側の不器用さもかえって味付けになっていて、ほっとしてたのしんだ。
マイペースすぎる仕切りも、一瞬しんじらんねーみたいな間があったあと、まあ此処まで無粋にやられるとそれはそれで面白いみたいな爆笑と拍手が起こったりしていて。
佐野さんもそうしたことに困惑しながらも、すごくいい人で、あまりにマニアックな方向に突っ走ったりしてめちゃめちゃ面白くて(これにも客席全部がいちいち反応していて、それも面白かった。わたしもほとんどのネタで愉しませていただきました)、だからもっと話を聞きたかったのだけど、でもその名残惜しさも含めて満足、みたいな不思議なイベントでした。

ちょっとマニアックな話題だと、プリントの状態が凄く良かった。
映画上映企画で古い映画を見るとき、たいていフィルムの状態が取り沙汰される(事前に、此処で傷が入ります、とかアナウンスされる)のだけど、「宵待ち草」の状態の良さには驚いた。
「宵待ち草」がもう、めちゃめちゃ面白い映画だったので、余計にこれには感謝とともに、今日を逃した皆さんに申し訳なさが募った。佐野さんも「話なんかしないでこの余韻に浸っていたいというほうが私を含め皆さんの率直な意見だと思うんですが」と客席から壇上に上った瞬間に云っていたけど、それくらい素敵な作品だった。わたし自身、すごく期待はしてたけど、ここまで面白いとは思わなくてびっくりした。
どの要素の惹かれて集まったかはバラバラなオーディエンスたちが映画の間に結託していったことからもそれがわかると思う。愉しむために来た人たちは、愉しいことにはみんなで正直になっていける。映画はいろんな意味で凄い作品だったのだけど、あまりに重いシーンであまりに軽快な音楽を入れてあったりするので、みんなが思わず笑ってしまったりして、それでどんどんそうやって素直に反応するのが連鎖になって劇場中に広がって、映画が終わった頃には今日を共有した独立した仲間みたいなかんじになっていて。
なので個人的に、「宵待ち草」の初見が今日あの場所であったことが思い出として残ると思う。

ちなみに、明日(日曜)のフィルムは、ちょっと赤焼けしているそうです。
整理券配布は12時から。
ユーロスペースはお引越しして文化村のすぐ近くになっているのでご注意ください。最近行ってないわ、という方は、ちょっと回り道になりますが、文化村まできて、松涛の交差点から入ると間違えなくていいかと思います。
わたしにメッセージいだだければ、間に合えば、チケットの前売り料で入れるように手配します。チケットは1回券1,100円、3回券3,000円。
お誘い合わせの上、どうぞ。

たぶん、興行的に見たら、今日が一番人が集まりそうな日だったはずなのだけど特に混乱がなかったから、整理券のために劇場に朝から並んで…みたいなことをしなくても入れないことはないと思う。細野さんが来る30日はさすがにちょっと整理券なしで上映時間に行くのはあやしいかもしれないけど。

ちなみに、日曜と水曜とかは大挙して来てもらっても大丈夫な感