とても危うい。
生理周期というものががよくわからなくて、ふりえら氏に聞いてみた。わたしの生理周期って、半年とか一年とかだったりして、前々から「それは周期って呼ばない。良くないことだよ」と何度も云われていたから。
だけど最近生理が来るようになった。でも月に5回とか来る。栄養過多なのかな…と思い、相談してみたのだ。いいことなのかわるいことなのかよくわからなかったので。
「それは周期って呼ばない。栄養過多でもない。むしろ逆。フセイシュッケツっていうんだよ」と云われた。良くないことなんだそう。
一度産婦人科に行きなさいとも云われた。
本屋さんで電話してたのだけど、産婦人科に行く自分を想像しただけでダメだった。
電話を持つ手が震えだし、「怖い」という言葉とともに涙が溢れた。触診されるのとか考えただけで怖い。それ以上に、健康にちゃんと生理の来る躰になるのが怖い。それは大人の女性になることだから。わたしは大人になりたくない。女になりたくない。そんなことを訴えながらぽろぽろ泣いた。
わたしの禍根。
すべての根源。
不安の巣窟。
絶望の正体。
自分でもわかっているのだ。それは性別否認。否認というより拒否。性別やジェンダーへの過剰な拒絶反応。
わたしがビョウキなのだとしたら、その根っこは確実にここにある。
何があったのだろう、わたしの知らないわたしの過去に。
心理学を学んだものとしてここまで強い拒否反応が何もなくて起こるとは考えにくい。どう考えても性的虐待のサバイバーだとしか思えない。
それとも、わたしはGIDなのかな。
でもわたしが女性になりたくないのは、男性の客体に自分を置くことに嫌悪感を覚えるからだ。
なぜ?
何もなくて、そこまで恐怖や嫌悪感が増長するとは考えにくい。
何があったのか。
小さいわたしに何があったのか。
ある日、何かがあった。
それは認めるしかなさそうだ。
宿主さんがいつだったか、わたしのロリィタ服を見て、醜悪だ、と云った。
彼女にはそのフリルやレースで過剰に飾り立てられたそれは、彼女がもっとも嫌う、男に媚びるための服に見えたのだ。
だけど事実は逆。
ロリィタ服は小女性の強調だ。つまり逆説的に女性性(あるいは大人といい換えてもいいだろう)を否定して居るのだ。
大人の女になることへの抵抗。
ロリィタ服は小女の小女のための服なのだ。
わたしはもうこどもという括りで性別を越えることはできない。わたしに残された選択肢は少年か少女で居ること。
わたしが女の子女の子して見えるのは、少女という思春期の刹那に、未だにしがみつこうとして居るから。
女になりたくなくて、懸命にそこから逃げ続けて、せめて女の子でいたいと、少女というフォルムに全力で偽態して居るから。
泣きながら電車に乗り、なんとか涙を止めて病院に行った。病院はもう終わりの時間だったのに入れてくれ、事務の人も先生も吃驚するくらい優しくしてくれた。
処方箋を持って薬局に行くと、そこでも吃驚するくらい優しくしてくれた。
さらにスタバに入ったら、店員さんがまたまた恐ろしく優しかった。
みんな物凄く小さな子を相手にしているような対応で、そこはちょっと不思議だったけど、さっきトイレに行って自分の姿を見て得心した。
どう見ても頼りなくて不安に慄いている中学生だ。
でもみんなみんな優しくて、弱って居るからありがたかった。
わたしには助けが必要だ。
できれば専門家の。
スタバで特別なドリンク(オリジナルを作ってくれた)を飲みながら、考えを整理する。
やはり、わたしには助けが必要だ。
こんなごまかし、いつか通用しなくなる。
いつか破綻する。永遠に少女で居続けられるわけはない。
いつか露呈する。
だからわたしは生きられない。女になってしまう前に、わたしは時を止めるしかない。
ひどく危うい。
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