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数年と半年


ここ数年ずっともがいてきた。今のままぢゃ駄目だと思いながら無理ばかりして。高い理想と膨らむ夢で、逆に自分をがんじがらめにしてきたのだと思う。

レイチの授業が最終回を迎えた。
レイチに出会えただけでもこの学校に入った意味があったと思うほど、この半年の間にわたしはレイチの虜になった。

得たものも大きい。
我流で試行錯誤してきた声のトレーニングが自分で組み立てられるようになった。
それに何より、

わたしはかなり自由になった。

こういう声の出し方をしなきゃとか、自分が使いこなせる声はこの幅だとか、そういうことから随分開放されてきたと思う。
レイチの時間を通して、わたしは少しずつ楽になっていった。自分自身ではめた硬い枷をひとつずつひとつずつ外していったのだ。
数年前の苦しんでいた自分に見せてやりたい。そんなことすら思う。
数年間の迷走でまったくどうにもならなかった事柄がこの半年間でどれ程前進したことか。

もっとも、それぢゃあここ数年が無駄なあがきだったのかと云うと、それも違う。この数年があったからこそ、わたしはレイチに飛び付いたし、きちんとトレーニングもできたのだ。
自分の心が本当に求めていたからこそ、そしてそれを受け入れられる段階まで来ていたからこそ、わかったことがあったのだと思う。

最後の課題では最高の評価を貰った。詩の朗読(動きつき)で、わたしが選んだ題材は大変に壮大で抽象的だったのだけど、諦めずに挑んだ甲斐があった。
まだ生命の生まれる以前の太古まで旅をして、みんなが海の中存在のスープみたいに溶けているくだりで、「本当にそんな声、信じられる声が出ていた」との評がとにかくうれしくて…。
この上ない賛辞だと思った。他の授業でのどんな称賛よりも。
永井一郎さんに「役者として成立している」とおっしゃっていただいたのと併せ、胸の鉱石箱にしまっておこう。

評価それ自体ではなく、自分がやってきたことだから、だからこそ耀く結晶になる。
 
 

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