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たったひとつの真実


ラジオの相方さんの芝居を観にいった。秋の話で空気自体が好みで、十分に愉しめた。
わたしは演劇をやっているひとにしては評論家的な見方をしないほうだと思う。わりと何も考えずに見入る。

相方さんの役が内側にいろいろ抱え込む役で、それが現れている躰を見るうちに、わたしも自分がやったそういう役のことを思い出したりした。力が入ってしまい、伸びやかに声を出せない感覚。相手をじっと見つめて、その反応に息が止まりそうになる感覚。
ただ、彼女が違ったのは、それを乗り越えて声を出す強さを持っていたこと。その強さ故に人一倍抱え込んでしまう…それがよくわかった。

途中で相手を問い詰めるシーンがあったのだが、そこの「教えてよ!」という一言に泣いてしまった。
すごい、と思った。やっぱりこのひとすごいんだなあ、と。役者としての相方さんにすっかり魅了されてしまった。

わたしは最近、たったひとつの真実さえあればいい。
それで充分なのだ。全体のストーリーとか、積み上げられる感動とか、わりとどうでもいい。
この間もナウシカを見ていて、「うれしいの」という云い方だけに感動して号泣してしまった。
寅さんが「さくら」と呼び掛ける口調に涙が止まらなくなったりする。

僅か一言に込められた真実。
計算だけでももちろん駄目で、だけどまったくの自然だけでもそれはまた駄目なのだろうと思う。
器は鍛えておかなければならないし、中身は磨いておかなければならない。

そんなことをひとしきり考え、わたしも芝居やりたいなあと思った。
それも小さな芝居がやりたい。表情はおろか、息遣いまで届くような小さなハコで、手作りの心尽くしのお芝居。やりたいなあ。
 
 

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