本番終了。
お芝居、やって良かった。本当にそう思った。
なんだろう…

舞台の上にすごく居場所があった。
いつもの逃避に近い入り込みともまた違って(それは勿論あるのだけど)、
舞台にいることが、なんかしっくりした。

わたしは今まで、
自分は声のひとだと思っているところがあったし、舞台経験も殆どなくてそのコンプレックスもあったし、「舞台の人」と一線を隔しているようなところがあった。
劇団のみんなに対しても、「さすが舞台の人だなぁ、すごいなぁ」と思うようなところがあって、心理的な面で多少の遠慮があったのだと思う。

云わば、
自分の専門外のところに、ちょっと遊びに来ているかんじ。
足を踏み入れているかんじ。
そんななのに、こんな思い切ったことやらせてもらっちゃってゴメンナサイ、みたいな(←だからって決して実際の行動では遠慮してない辺り、さすがに図々しいです)。

けれど、
今回の公演ではそれがなかった。
自分も「舞台の人」になれた気がする。

何だ、わたし、舞台、いけんぢゃん?
ひどく楽天的な言葉で云えば、そんなかんじ。

今まで、いろんなひとが、翠は絶対舞台向きだよ、とか、舞台やった方が良いよ、と言ってくれて、それを嬉しくもくすぐったくも思ってきた。けれど、わたし自身だけが、どうしてもそれを信じられずに居たのだと思う。
だけど、今回の公演では、それを、どうしてだか信じられるようになってしまったのだ。

人生って不思議。
何が起こるか判らない。
…けれど、どうしよう…舞台をやって行った方が良いのかなぁ…悩みは増すばかり。
マンザナで過ごした夢の世界が終わって、現実のわたしは何も変わらず、相変わらずオロオロ立ち竦んだまま。

それでもきっと、ひとつの実感を得たことは、それなりに輝かしいことなのでせう。